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   津法律事務所
      0120-764-110

   実践的回答集
       「交通事故被害者家族相談室」より


 [1] 交通事故の被害者の対立当事者は誰ですか。

《回答》
加害者・車両所有者等。任意保険会社(重要)。


 [2] 加害者の代行・代理は通常は誰がしているのですか。

《回答》
加害者加入の任意保険会社担当者・保険会社依頼の弁護士。


[3] 加害者の代行・代理人にはどのように対応すべきですか。

《回答》
治療費・休業損害等の内払について受領します。示談交渉の算定基準(任意保険の示談基準)と裁判基準等の相違について説明を求めます。示談交渉の提示額についての損害賠償積算一覧表・費目計算書等を要求しましょう。


[4] 被害者が法律相談を受けるポイントは何でしょうか。

《回答》
被害者側の立場での法律相談を受けてください。示談提示額が適正な賠償額かどうか。事故が裁判適応の事案かどうか。今後の民事責任の法的追及方法等について,専門家の回答を得ておくことが大切です。


 [5] 賠償請求または解決方法にはどのような方法がありますか。

《回答》
示談・斡旋・調停・訴訟。


[6] 交通事故の過失割合は誰が決めるのですか

《回答》
当事者が合意で決める場合と民事裁判で裁判所が決める場合とがあります。事故直後の保険会社の主張は,加害者の主張に沿った一方的な主張になっているのが一般的です。事故態様・状況等は千差万別です。被害者側は情報収集に集中しましょう。特に死亡・重傷事案の場合は最終的には訴訟での解決となる場合が多く,裁判では証拠が重要となります。


 [7] 賠償請求額の算定・計算には基準がありますか。

《回答》
自賠基準・任意基準(任意保険会社の示談基準)・裁判基準等の算定基準。


 [8] 解決方法と算定基準とは関係がありますか。

《回答》
・示談 
任意保険会社は任意基準で提示してきます。被害者は裁判基準で交渉しましょう。

・訴訟
裁判基準


 [9] 死亡・重傷事案の解決方法は何が適切でしょうか。

《回答》
裁判基準による示談と訴訟。
 
任意基準と裁判基準とには不合理な格差があり,特に死亡・重傷事案では大きく賠償額が異なります。


 [10] 自損事故同乗者の重傷事案

(事案)
友人の自損事故(電柱に衝突)で同乗の私に後遺障害が残りました。

(解決)
事故車両加入の自賠責保険や任意保険が使えます。民事裁判は運転していた友人を被告として提起します。判決に基づく賠償金を保険会社が支払います。

(参考)
搭乗者傷害保険を受領できます。なお,自損事故を起こした人は搭乗者傷害保険と自損事故保険(対人保険契約で通常自動加入)が適用されます。


 [11]  相手車両無保険の死亡事案

(事案)
夫が交通事故で死亡しました。
相手の自動車は任意無保険でした。相手に資力はありません。

(解決)
加害車両加入の自賠責保険が使えます。また,被害者側加入の任意保険の無保険車傷害保険(対人保険契約で通常自動加入)の適用があります。民事裁判は「加害者」及び「被害者側加入の任意保険会社」に対し,同時に訴訟提起できます。判決に基づく保険金を保険会社が支払います。賠償裁判実務の経験的回答です。

(参考)以上の他に搭乗者傷害保険を受領できます。


 [12]  交通事故証明書を郵送で入手できますか。

《回答》 
郵便局から郵便振替の方法により申し込むことができます。
専用の郵便振替申込用紙が,警察署,交番に備え付けてあります。申請先は,自動車安全運転センターです(1通600円)。 


 [13]  法律相談に持参すると良い書類は何ですか。

 《回答》
交通事故証明書(事故の特定)

傷病名と後遺症のわかるもの(診断書,後遺障害診断書,後遺障害等級認定票,または死亡診断書など)
入院日数・通院期間のわかるもの(書類またはメモ)
事故前の収入の証明(給料明細書,源泉徴収票,所得証明書など)
事故態様のわかるもの(図面や写真など)
加害者の任意保険のわかるもの(書類またはメモ)
示談交渉の経過(相手方提出書類,計算書,交渉過程のメモなど)
その他,事故に関係のある書類や領収書

 (注)相談時期によっては準備できない書類もあります。準備できれば持参していただきたい書類です。  


 [14]事故現場や車の写真撮影方法

 《回答》
写真は事故態様の解明に役立ちます。撮影者,撮影年月日,撮影方向を地図等にメモをしておきましょう。


[15] 交通事故の治療費

 《問題》治療費は全額支払ってもらえますか。
《回答》
必要かつ相当な「実費全額」。
紛争の回避のためには健康保険を使うのが安全です。


《問題》健康保険は使えますか。
《回答》使えます。


 [16] 傷害による損害の賠償請求

 《問題》
交通事故で傷害を負いました。どのような損害について賠償請求することができますか。

 《回答》 
治療費・付添看護費・入院雑費・交通費・休業損害・傷害慰謝料等を請求できます。後遺障害が残った場合は,将来の介護料・装具等購入費・家や車の改造費・後遺障害逸失利益・後遺障害慰謝料等を請求できます。


[17]  死亡による損害の算定方法

 《問題》交通事故における死亡事故の場合,損害賠償額はどのように算定されるのですか。

 《回答》
死亡事故の主な損害費目は葬祭費・死亡逸失利益・死亡慰謝料等です。これらの算定方法には保険基準や裁判基準等があり,特に死亡による損害の算定の場合は,何を基準にするかで,大きく賠償額が異なります。


[18] 逸失利益の算定方法

 《問題》逸失利益はどのように算定されるのですか。 

 《回答》算定方式

 後遺障害による逸失利益=
基礎収入×等級対応の労働能力喪失割合×喪失期間対応のライプニッツ係数

 死亡による逸失利益=
基礎収入×(1−生活控除率)×就労可能年数対応のライプニッツ係数

(参考)
 逸失利益の算定方法についての共同提言(判タ1014号52頁)

 共同提言の骨子
A  交通事故による逸失利益の算定において,原則として,幼児,生徒,学生の場合,専業主婦の場合,及び,比較的若年の被害者で生涯を通じて全年齢平均賃金又は学歴平均賃金程度の収入を得られる蓋然性が認められる場合については,基礎収入を全年齢平均賃金又は学歴別平均賃金によることとし,それ以外の者の場合については,事故前の実収入額によることとする。

B  交通事故による逸失利益の算定における中間利息の控除方法については,特段の事情のない限り,年5分の割合によるライプニッツ方式を採用する。


[19] 損害賠償請求のできる項目の全部を教えてください。

 《回答》
実践的な請求は弁護士に相談することをお勧めします。たとえば,死亡重傷事故の場合,近親者の固有の慰謝料が別途請求できる場合などもあります。


[20] 損害賠償問題の「被害者」とは誰ですか。

 《回答》
「被害者」とは,傷害事故については,原則として傷害を負った被害者本人です。死亡事故については,配偶者,子,直系尊属,兄弟姉妹等の相続人,胎児などです。

 (備考)相続人及び法定相続分

 【子と配偶者が相続人の場合】
子2分の1,配偶者2分の1。
配偶者死亡の場合は子が全部相続。

【父母と配偶者が相続人の場合】
配偶者3分の2,父母3分の1。
配偶者死亡の場合は父母が全部相続。

【兄弟姉妹と配偶者が相続人】
配偶者4分の3,兄弟姉妹4分の1
配偶者死亡の場合は兄弟姉妹が全部相続。

※子供がいなくて,親,兄弟(甥,姪)もいない場合は,配偶者のみが全部相続。


[21] 被害者と加害者の区別

 (事案)
交通事故による脊髄損傷で1級の後遺障害が残り,車椅子の生活になりました。私に過失が6割ある場合,「被害者」といえますか。損害賠償が認められますか。

 (解決)
あなたは傷害を負った本人ですから「被害者」です。損害の算定額が2億円の場合,その4割にあたる8000万円の損害賠償が認められます。

 (備考)
傷害を負った者は相手方より過失が大きくても「被害者」です。
被害者の過失は「過失相殺」の問題にすぎません。


[22] 自賠責保険の被害者請求は何時からできますか。

 《回答》
自賠責保険の請求に「必要な書類」が準備できた時からです。
死亡の場合は,事故直後から請求可能です。 傷害の場合は,治療終了後が原則です。後遺障害については,後遺障害診断書が作成された後です。

※示談が成立している必要はありません。
※支払われる保険金に限度額が設けられています。
※被害者の過失が7割未満であれば減額されません。


[23] 裁判基準による損害賠償額の算定は何時からできますか。

 《回答》
総損害額の裁判基準による算定可能時期

死亡の損害は事故直後から可能
傷害の損害は治療の終了後
後遺障害の損害は後遺障害等級の認定後


 [24] 損害賠償請求の適切な時期は何時ですか。

 《回答》
過失割合の検討を含む総損害額の裁判基準による算定可能時期

死亡の損害は刑事事件終了後
傷害の損害は治療終了後で刑事事件終了後
後遺障害の損害は後遺障害等級認定後で刑事事件終了後


[25] 過失相殺率の十分な検討可能時期

 《回答》
刑事事件終了後

事故直後の調査検討が重要ですが,十分な検討をするためには,刑事事件の記録,認定,結果等が必要です。


 [26]弁護士に何を依頼したら良いかを相談できますか。

 《回答》
相談可能

事故直後に刑事裁判対策(被害者側)を含めて依頼をされた方が良い事案
自賠責の被害者請求から依頼をされた方が良い事案
示談交渉や訴訟を依頼された方が良い事案
等があります。


 [27] 被害者側の刑事手続対策

 《回答》
調査結果や意見を上申書や陳述書にして提出して置くのが最善です。

 《解説》
上申書や陳述書は刑事記録になります。刑事記録は刑事裁判(処罰)の証拠になると共に,民事裁判(賠償義務)の重要な証拠です。

 《備考》
 1 刑事手続中にできること
警察段階では,現場撮影,目撃者探し,上申書提出,被害者調書(厳罰意思の明示),被害者連絡制度の活用等。検察段階では,上申書提出,検察官面談,被害者調書(厳罰意思の明示),被害者通知制度の活用等。裁判段階では,裁判傍聴,記録の謄写,検察官に証人として尋問を受けたい旨の希望の申入れ,裁判所への陳述書提出,法廷での意見陳述等。更に「被害者参加制度」(下記2参照)が活用できるようになりました。見舞金や嘆願書作成の申出をされることがありますが,これらは,減刑理由になることですので,注意しましょう。

 2 被害者参加制度
「被害者参加制度」は平成20年12月1日に起訴された事件から適用されます。交通事犯では,危険運転致死傷罪及び自動車運転過失致死傷罪に適用があります。手続は,検察官に被告事件への参加を申し出て裁判所の参加許可決定を得た後,公判期日に出席して検察官の隣に座り,証人や被告人に尋問や質問をし,法律の範囲内で量刑意見を述べることができます。また,これらの行為を弁護士に依頼するとことができます。


 [28] 交通事故で受領した損害賠償金に何か課税されますか。

 《回答》
課税されません。

所得税は非課税,相続税も課税対象外。

 《具体例》
傷害及び後遺障害に関する損害賠償金
 → 非課税

親等の死亡事故で受領した損害賠償金
 → 非課税,相続税も課税対象外

自動車の修理代金,全損の損害賠償金
 → 非課税

《参照》
所得税法9条・同施行令30条




           
  
  


 
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